このままでは、まともな生徒は大人を信じられなくなる。
泣いて担任に電話」複数の生徒が回答 大津中2自殺
2012年7月9日
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13)が自殺した問題をめぐり、学校が全校生徒に実施したアンケート結果に「担任には(自殺した生徒から)泣きながら電話が来ていた」という内容の記名回答があることがわかった。
市教委と学校は昨年11月、アンケート回答のうち、「生徒が直接確認した内容」で事実確認ができたものについて公表したが、市教委はこの内容は明らかにしていない。
市教委は9日、取材に対し、この回答があったことを認めたうえで、「担任が生徒から電話を受けていたのは事実。学校が担任に確認したところ、いじめについての相談ではなかったと言っており、回答した生徒には内容を確認していない」と説明。
市教委は電話の時期は不明とし、内容は「プライバシーにかかわる」と明らかにしていない。
アンケートは自殺6日後の昨年10月17日から3日間、全校生徒約860人を対象にあった。3項目あり、生徒について「知っていることはありますか」との質問には約330人から有効回答があり、殴る蹴る、手足を縛る、ハチを食べさせるなど、いじめをうかがわせる回答があった。
自殺した生徒の同級生男子が証言した。学校から今回の事件について何も言わないように学校から指示されていることを明かした。ただ、隠しているのはいけないと思った、と語り、いじめについてこう証言した。
「トイレで暴行を加えたり、殴ったり、転がしたり、家の中をバーンって潰したり」
男子生徒は11年10月に自宅マンションから飛び降り自殺した。当初、市の教育委員会や中学校はいじめがなかったと主張したが、11年11月に全校生徒に実施したアンケート結果からいじめがあったと認めたものの、今でも自殺との関連性はわからないと主張している。
そして「自殺の練習」があったと16人の生徒がアンケートに記載していたことは発表せず、騒ぎになった後で、「自殺の練習」の記載はあったが、書いた生徒に確認はしておらず、あったかどうかはわからない、と発表している。
同級生はこうも語った。
「何も説明されていないです。学校から。やっぱ、不信感ありますね」
アンケートについても、
「無記名でもよかったんですけど、それだけやったし、そんな奥まで書いたやつは(先生から)聞かれたらしいけど、そんな詳しいところまで聞かれていない感じです」
「(自殺した生徒の)家族がいじめられていることを言ったらしい。でも、先生が軽く流して終わった」
「担任の先生もその場にいたけど、見て見ぬふりをしていたということになっていて、この先生は大丈夫なのかと思う」
そして、7月6日に校内放送で、校長が泣きながら全校生徒に語りかけたことも明かした。内容は、報道されている事には嘘が含まれていて、「自殺の練習」は隠していたのではなく、もともと嘘だと言ったというのだ。これについて生徒は、
「何が本当で嘘なのかわからない。ちゃんと本当のことだけ教えて欲しい」
「泣きながら話すのは頼りないと思います。正直はっきりさせて、みんなが安心して過ごせる学校になってほしい」
などと訴えていた。
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